2018年6月25日月曜日

コーヒーは焙煎度でどれくらい風味が変わるのか? 結果発表

みなさん こんにちは!お元気ですか?

いつもはここに小ネタを書くんですが、
面倒なので今回はすぐに本題へいきます。

焙煎度違いでの風味検証結果


検証条件についてはこちらを見てくださいね。
準備編

さて、結果は…


浅煎り

酸味強っ!でもアイスなら爽やかに飲める!
紅茶っぽい風味?

中深煎り1

酸味はあるけど苦味は感じない、かな。
甘いとも言いづらい。
中途半端?

中深煎り2

苦味出てきたた!酸味も少し残ってる。
もう少し深くまで煎って苦味を強めたほうが美味しいかも。

まとめ


どこでも手に入る情報、知識を時間とお金をかけて
実験で確かめて、あーやっぱりね、という結果になりました。
浅煎り≒酸味、深煎り≒苦味 というね。
味表現語彙力不足も深刻です…

おまけ


中深煎り2をお湯で淹れいて氷で急冷したら、
後味がほのかに甘くて幸せな気分になりました。

2018年6月22日金曜日

コーヒーは焙煎度でどれくらい風味が変わるのか? 準備編

みなさん こんにちは!お元気ですか?

最近、どうも頭が痒い時が多いなあ
と思っていたところ、たまたま見た
テレビの情報番組で原因を知ってしまいまい、
ショックを受けています…

さて、今回はコーヒーの味が豆の焙煎度で
どれくらい変わるのかを確かめます。

焙煎度とは?


コーヒー豆がコーヒーノキの果実に入っている種で、
そのままでは硬いし美味しく飲めないので
熱を入れてコーヒーとして飲めるようにすることを
焙煎といいます。

生豆に熱を入れていくと水分が抜け、細胞組織が変化し、
構成物が化学変化を起こしてコーヒーらしい色や香りや
味を作り出していきます。

熱の投入量によってできあがる豆の状態が変わるので、
これを焙煎度として表示するのが一般的です。

焙煎度の表示方法


『浅煎り・中煎り・中深煎り・深煎り』
『ライト・シナモン・ミディアム・ハイ・シティ・フルシティ・フレンチ・イタリアン』

のどちらかが多いでしょうか。
どちらも絶対指標ではありません。

豆の表面色を数値化して表示する場合もあります。
100が真っ白、0が真っ黒で、その間の数値を一定区間で分けて
上の4段階や8段階に対応させたりします。

また、上の8段階表示を焙煎中のコーヒー豆の変化(ハゼ)と
関連付ける解説も多く見ます。

いずれにしても、絶対的な指標はなくて、
自分で決めた基準に従って自分のところの豆の
焙煎度を表示しています。

ただ、同じロットで処理された生豆でも焙煎度によって
味が変わるのは間違いないと言われているので、
その違いを確かめるのが今回の目的です。

準備


生豆:ケニアAA キリニャガ ウォッシュド
焙煎:Discovery
焙煎度:3種類(表面色数値で75.4,49.6,42.9)
抽出方法:お茶パック水出し(20~25℃)
抽出時間:2時間


上の写真を見てください。
真ん中上から時計回りに焙煎度が深くなっています。
豆の色が濃くなっていっているのがわかりますよね。
水温違いの検証のときもそうでしたが、色が違えば
味も違うというのは想像できます。

抽出完了まで、しばらくお待ちください…

2018年6月18日月曜日

抽出水温でコーヒーの味はどれくらい変わるのか? 結果発表

みなさん こんにちは!お元気ですか?

以前から、通常時とスマホ操作時の
歩く速さの違いが気になっていました。
自分と同じ速さで歩いていた人が
スマホを操作し始めた途端に遅くなるのを
何度も見たからです。
どれくらい遅くなるのか。
自分の感覚では2割減だったんですが、
きちんと調べた結果があったのでリンク貼ります。

歩きスマホが歩行に及ぼす影響について
中村ら

ざっと論文中の表の数字だけ見ると、
通常歩行で約1.35m/s、
歩きスマホで約1.11m/sなので17%減。
納得感のある結果でした。

さて、抽出水温の影響調査、結果発表です!

その前に、準備編をご覧になっていない方は
こちらをどうぞ。
準備編

評価結果


今回は飲食のプロ(専門はコーヒーではない)にも
試飲をお願いしました。
不等号はテスターの好みで、良し悪しではありません。

テスターAさん(飲食プロ)


低温 > 常温

スッキリしていて何も足さなくても飲める
たくさん飲みたいときによい

テスターBさん(飲食プロ)


常温 > 低温

常温のほうが味が複雑
味に広がりがある

テスターCさん(スイーツハンター)


低温 > 常温

常温だと濃い感じ
氷を入れて薄めたい

テスターD(私)


低温 > 常温

低温のほうがクリア
常温には渋味が残る感じ
でも風味の強さは常温のほうが優位

総合すると、

低温では
渋味がない
酸味が強い
クリア

常温では
風味が強い
渋味が広がりに寄与?

まとめ


良質な豆をきちんと焙煎してあれば、
低温でも常温でも美味しく飲める
抽出液になると考えられます。

常温のほうが抽出成分量が多く、濃く感じらました。
低温と同じ抽出時間では余分な渋味成分も
出てしまった可能性があります。
逆に低温では酸味成分以外の抽出量が少なく、
クリアな印象になったようです。

この結果から、お茶パック水出しの時の水温は、

酸味でスッキリ系が好きなら低温で。
濃厚系が好きなら常温で。
でも低温の時より短い時間で。

この傾向は他の豆でも同じようです。
以前、黒糖のような風味になった
グアテマラの豆を低温抽出した結果、
より酸味主体の味になりました。
(前は常温抽出でした)

ぜひ参考にしてみてくださいね。

2018年6月16日土曜日

抽出水温でコーヒーの味はどれくらい変わるのか? 準備編

みなさん こんにちは!お元気ですか?

僕の自宅の半径100m以内にコーヒー専門店が
3つあるんですが、ついつい自分で淹れてしまうんです。
それぞれ特長あるのでちゃんと見ておかないと
と思うんですけどねえ。

さて、引き続き水出しをテーマに。
今回は水温の影響を調べます。

検証条件1


水出しコーヒーの淹れ方と飲み方には、
抽出時の水温と飲むときの液温の組み合わせで
ざっくり

  1. 常温 - 常温
  2. 低温 - 常温
  3. 常温 - 低温
  4. 低温 - 低温
  5. 常温 - 高温
  6. 低温 - 高温

の6通りに分けられます。
ここで、
常温:20~30℃(夏の夜)
低温:10℃前後(冷蔵庫内)
高温:60~70℃(湯せん)
と想定します。

今回は取り組みやすい1と2を比べます。
常温で飲むほうが味の違いを感じやすいからです。
アイスを食べていると口の中の温度が下がって
味を感じにくくなるので、途中でウエハースを食べますが、
それと同じ理屈です。

検証条件2


コーヒー:ニカラグアSHB 自分焙煎(アウベルクラフト)
挽き目:ナイスカットミル3.5
抽出方法:水浸漬式(お茶パック水出し) 40g サントリー天然水 450g
抽出時間:一晩(8時間程度)

豆は自宅にあったものを自宅で焙煎。
生豆100gを1回でまとめて煎ったものを
40gずつに分けて使うので、
2ケースとも同じ条件とみなします。

挽き目と抽出方法は水違いの検証のときと同じ。

2ケースが同じ抽出時間になればよいので、
8時間にこだわる必要はありません。
でも、短すぎても長すぎても美味しくなくて
味見が楽しくなくなるので、8時間にします。

実験開始


夜、豆挽いてパックに入れて水に浸します。
一方はそのまま、もう一方は冷蔵庫に入れます。


水を注いだ直後ですでにこれだけ色が違います。
朝が楽しみです。

では、おやすみなさい…

2018年6月9日土曜日

コーヒーの味は使う水で劇的に変わるのか? 結果発表

みなさん こんにちは!お元気ですか?

僕は5ヶ月続いていた仕事がひと段落して、
少し気楽になったところです。
そんな日はプチ贅沢をしたくなるので、
近所の大好きなカレー屋さんに行こう!
と思ったんですが、定休日でした…

さ、気を取り直して、今回は水でコーヒーの味が
どれくらい変わるのかの検証結果です。

おさらい


どんな検証かはこちらの投稿をご覧ください。

天然水 vs 水道水です。

検証結果


結論から書きます。

天然水 ≧ 水道水

と判断しました。
でも、劇的ってほどではないような…

以下、つらつら書きます。

判断基準


気にしたのは下の4点。

  • 飲む前に鼻で感じる香り
  • 口に含んで感じる味
  • 口の中から鼻に抜けて感じる香り
  • 飲んだ後に舌に残る感覚

鼻で感じる香り


天然水 ≒ 水道水


天然水 > 水道水

天然水のほうが酸味と甘味が強くはっきり感じられました。
水道水ではどちらも良く言えばマイルドに、
悪く言えばボヤけたように感じられました。

そして、天然水ではクリアな印象。
クリア ≒ 余計なものが感じられない
と捉えてもらってもいいです。
水道水ではマイルドになったのに加えて
余分なものがあるように感じられました。

口中から鼻に抜ける香り


天然水のほうが明らかに強かったです。

舌に残る感覚


天然水ではきれいに消えていくのに対し、
水道水ではやや渋みが残る印象。

天然水の場合、酸味をより強く感じた分
唾液も多く出て、舌上の成分が流されのかも。

唾液の効果についてはコーヒーの科学にも記載あります。

まとめ


今回の条件では天然水のほうが良いように感じました。

では、水道水はダメなのか?

そんなことはないと考えます。
コーヒーは嗜好品なので、最後は飲む人の好みだから。
だから、今回の評価も、現時点での僕の好みでは
天然水のほうが良いと感じただけです。

はっきりとした味よりマイルドな味が好きなら、
水道水のほうが適しているかもしれません。
苦味渋味が好きな人もいるかもしれません。

僕の感想は参考程度に、いろいろ試してみてください。

今回使ったポール・バセットのコロンビアの豆、
美味しいと思います。

蛇足(むしろ本質?)


上のコーヒーの科学を読んで初めて知りました。
人は誰でも味盲・嗅盲を持っているとか。
つまり、同じ味やにおいの成分があっても、
感じられる人とそうでない人がいるそうです。

ということは、例えば誰かがストロベリーのような香りがする!
とか言っていても、はあ?何言ってんの?となる人もいる。

コーヒーの風味とそれ基になっている化学成分、
そして感知する側の条件の関係が完全には紐づいておらず、
味の定量評価ができない以上、いろんなところで見る
風味の評価は7割くらい信じてみるのがいい気がします。

とはいえ、ぶれない評価軸を体内に持っている人っていますよね。
一度食した味は忘れない人とか。
ほんと羨ましい…

2018年6月7日木曜日

コーヒーの味は使う水で劇的に変わるのか? 準備編

みなさん こんにちは!お元気ですか?

僕は元気です。
先週末、試しに作ったコーヒーが美味しくて美味しくて、
早く再現性を確認したくてうずうずしています。

で、なんで美味しかったのか?
可能性に気づいたのは水です水。
今さら?ってバカにされそうですが、バカでした。
今回改めて、使う水による風味の違いを確認したので
ご紹介します。

水に可能性を見たきっかけ


先日、スイーツランイベントへ提供したコーヒーと、
その翌日試したコーヒーで、同じ淹れ方のはずなのに
風味がぜんぜん違ったと書きました。⇒先日の投稿

同じ豆で同じお茶パック水出しなのに、なぜ…

山中を走る選手を応援しつつ、自分で作ったコーヒーを
自画自賛しながら飲んでいて気づいたんです。
水が違う、と。

気づきって、部屋にこもって考えているより
外で体動かしてる時のほうがありますね。

検証条件コーヒーの味に与える水の影響を調べる


いよいよ、コーヒーの味に与える水の影響を調べます。
条件は


としました。

豆はポール・バセットのコロンビア中煎りを使用。
2018年6月2日焙煎。

挽き目はナイスカットミルの目盛りで3.5に統一。
機械のほうが手回しよりバラつき少なく挽けるためです。

浸漬式としたのは、ドリップなどの透過式では
水の透過速度を揃えるのが難しいため。
常温にしたのは、イベントの時に近い条件にするため。

そして水は、どちらも手に入りやすくて
安全に問題ないもの。

これをセットして、おやすみなさい~


2018年6月4日月曜日

抽出方法によるコーヒーの風味の違いとは

みなさん こんにちは!お元気ですか?

本格的に暑くなってきましたね。
アイスコーヒーで気持ち良く乗り切りましょう。
でも、コーヒー飲んで水分補給したって言っちゃだめですよ。
利尿作用があるので水分は余計に出ます。
コーヒー飲むときは水も意識的に多く飲みましょう。

さて、今回は抽出方法によるコーヒーの風味の違いについてです。

前置き


今回のテーマのベースは、先日お手伝いしたスイーツランイベントに
ご提供したコーヒーに関わるからです。

イベントには3種類のコーヒーをご用意しました。
といっても豆3種ではなく、抽出方法違いで3種。
イベント参加のみなさんに違いを体感してもらって、
コーヒーを楽しんでもらえれば、と。
走って巡ったお店で買った好みのスイーツに合う
コーヒーを見つけてもらうためにも、何種類かは
用意しておきたかったんです。

豆はグアテマラ アンティグアのSHBです。

定説と仮説


今回試した抽出方法は


  1. 透過(点滴)抽出 常温水出し
  2. 浸漬抽出 常温水出し
  3. 浸漬+加圧抽出 お湯+急冷


それぞれ使った器具は


  1. iwaki水出しコーヒーサーバー
  2. ダイソーのお茶パック
  3. エアロプレス


一般的に言われているそれぞれの特徴から、
自分で用意したコーヒーがどんなタイプかを
予想しました。

1. 点滴水出し

濃厚なコクと口の中で広がる香り

2. お茶パック水出し

1と同じような特徴があるが弱め

3. お湯で淹れて急冷

1,2より鼻で感じる香りが強め
水出しよりもはっきりとした味

確認結果


正直に書きます。
わかりませんでした笑

僕自身はイベント中はほとんどコーヒーを
飲まなかったんです。
提供していると自分で味わう余裕はなく…
水出しは今のところ作れる量が少なく、
参加者のみなさん優先でお渡ししたのが要因です。
でも、細かいことは抜きにして、みなさんから
それぞれ確かに違うという感想をもらえたのは
励みになりました。
そして、味の感想で甘いという言葉を使ってもらえたのが
嬉しかったです。
抽出方法の違いも甘味も、狙い通りでしたからね。
冥利です。
ありがとうございました!


そして翌日


ここまで読んでくださってありがとうございました。
やっぱり自分でもじっくり味わいたくなったので、
イベント後にまたお茶パック水出しコーヒーを作って、
翌日試してみました。

条件はほぼ同じ。
唯一、違いは水のみ。

そしたら、何ということでしょう!
まるで黒糖や黒蜜じゃないですか!


イベント用のも香りや味を確認はしましたが、
明らかに黒蜜感が強くなりました。

これは確認検証が必要です。
次のテーマは水かな。

2018年6月1日金曜日

日本の夏山には最適?お茶パックで水出しコーヒー

みなさん こんにちは!お元気ですか?

コーヒーを毎日飲んでいると、抽出した後の残り滓も
多くなって処理が憂鬱になりますよね。
植物由来だし、堆肥にできるんじゃないか?
と考える人は僕だけじゃないはず。
そう思って研究結果が出てるか調べてみたら、
けっこうありましたよ。
興味ある人は検索してみてくださいね。

さて、今回はできるだけ物を減らしつつも
外で水出しコーヒーを淹れて楽しむ方法についてです。
家で作ったコーヒーをポットに入れて持ち出すのはなし。
外で淹れる、が前提です。

答えはこれ


お茶パックを使います。
タイトルに書いてあるのでわかりましたよね笑


こういうパックは100均でも売ってます。
100枚入りで1円/枚。

写真では挽く前の状態で20gの豆を中挽きにして入れています。
ダイソーで買ったこのパックだとこの量が限界かな。
普通は中身を入れた後、パックの縁を折り返して蓋をするんですが、
茶葉より細かいコーヒー粉はダダ漏れになる可能性があるので、
このパックよりもしっかり封できるものが良いです。

もしくはシーラーを使う手もあります。
クリップシーラーZ-1


粉20gだとパック備え付けの縁折り返しではうまく蓋できませんでした。
15gでぎりぎりです。

あとは容器にパックと水を入れて待つだけ。


水による浸漬抽出の場合、コーヒー粉と水の質量比は
1:10が良いと書かれていることが多いです。
また、抽出時間は8時間程度とも書かれています。

上の写真では粉が約20gなので200gの水を入れました。
でも8時間後、パックを取り出した後の抽出液量は約150gでした。
粉がかなり水を吸ったということです。

あらかじめ粉に水を含ませておけば目減りは少なくなると思います。
味も変わるかもしれませんね。

それと、容器とパックの間の隙間は少ないほうがよさそうです。
パックが浮いてしまうと粉が十分に水に漬からないからです。

もう1つ。
このパックだと微粉が漏れます。
気になる方は飲む前に濾すか、上澄みだけを飲むか、
もっと目の細かいパックを使うと解決です。

お茶パックがアウトドア向けな理由


ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
でも、アウトドア関係ないね、と思ったでしょう。
結論はこれからです。

パックを水筒に入れて出かければ、歩いている間に
抽出が終わるじゃないですか。
ルールに則って、外で淹れて(出して?)ますし、
OKですよね?

持ち物は水筒1本。
湯沸かしのストーブもドリッパーもミルもいりません。
でも美味い。
わがままさんにピッタリですね!