2017年12月19日火曜日

自家焙煎でわかったコロンビア エメラルドマウンテン ミディアムローストのおもしろさ

コロンビア エメラルドマウンテンのミディアムローストって、おもしろいですね。

どういうことか、順にお話します。

前提


先日、コロンビア エメラルドマウンテンの焙煎について投稿しました。

こちら

このときは2ハゼ後に火を止めてシティ~フルシティローストにしていました。
ある程度深めに煎ったほうが、エアロプレスで淹れたときに
おいしいと考えていたからです。

その時焙煎した豆がなくなったので、残っていた100gを試しに
ミディアムローストくらいに煎ってみました。

焙煎方法


器具はアウベルクラフトの手回しロースター。
熱源はイワタニのカセットコンロ。


  1. 中火よりやや弱めで10分間、水分を飛ばすイメージで。
  2. 1ハゼが始まったら中火よりやや強めにしてハゼている時間を短くするイメージで。
  3. 1ハゼが終わったら中火よりやや弱め(1より弱め)て1分後に終了。


味はどうなったか


深めに煎ったときと同じ淹れ方では、
最初に酸味が強めに出て次に苦みを感じました。

次に、メッシュを細かめにして湯温を高めにすると
セオリー通り、苦みが強くなりました。

つまり、淹れ方による味の調整幅があるということ。

アウトドアではあまり細かいことはできませんので、
エメマンのミディアムローストは外向きではないようです。

ということがわかったのは収穫でした。

でも、全体的にすっきりで、さらっと飲める味ですよ。

2017年12月3日日曜日

味わい検証 | ペーパードリップ vs エアロプレス

前回投稿『エアロプレスに向く豆・向かない豆』と
同じような内容ですが、今回は前回よりもさらに
条件を揃えてペーパードリップとエアロプレスを
比べてみました。

今回の抽出条件


豆:スターバックス ハウスブレンド(HOUSE BLEND)


湯量:140ml

できるだけ条件を揃えるため、同じタイミングで
ペーパードリップとエアロプレス両方を淹れました。
だから、湯温はほぼ同じです。

結果


香り:ペーパードリップ > エアロプレス
甘さ:エアロプレス > ペーパードリップ

差はほんの少しでしたが、香りと後に残る甘さには
違いがあるように感じました。

結論は、香りを楽しみたいときはペーパードリップ、
舌で感じる味を楽しみたいときはエアロプレス。
こんな使い分けが良さそうです。

2017年11月29日水曜日

エアロプレスに向く豆・向かない豆

家に残っていたモカ シダモ G4を焙煎して毎朝飲んでいます。

抽出方法はその日の気分で変えるんですが、
今週はアウトドアで飲む時のことを考えて
エアロプレスかペーパードリップ(ハリオ型)
にしています。

そこで気づいたんですが、同じ豆でも抽出方法によって
味がけっこう違うんですね。

恥ずかしい話ですが、当たり前なことに改めて
気づけたということで良しとします。

ここからが本題


オリジナル焙煎のモカ シダモ G4をペーパードリップと
エアロプレスで淹れてみたところ、ペーパードリップのほうが
おいしいと感じたんです。

焙煎技術が未熟なのでモカの香りが弱いのはどちらも同じ。
でも、エアロプレスだと口に入ったときに土のような、
生焼けっぽいような味がペーパードリップよりも
強く感じられたんです。

この違いはどこから来るのか。
メッシュ、湯温、抽出量を同じとすると、

  • コーヒー粉が湯に触れている時間
  • 抽出圧力


この2つが大きな違いです。

エアロプレスではお湯を注いだ後に
粉と湯を撹拌してなじませます。
全部の粉がお湯に均等に触れることになります。
そして圧力をかけることで30秒程度で
カップに落とします。
お湯を注いでから落としきるまでで約1分です。
圧力はざっくり計算で3気圧弱ではないかと思います。

ペーパードリップ、特にハリオ型では
ほとんど滞留時間なく、お湯が粉の間を
重力で落ちていきます。
粉1つ1つにお湯が触れている時間は長くて数秒。
お湯を注ぐ回数を4回とすると合計でも
30秒程度でしょうか。
抽出圧力は1気圧です。

抽出方法の違いをイメージ化してみる


エアロプレスでは、たくさんあるコーヒーの成分を
まとめてギューと押し出すイメージ。

ペーパードリップでは、粉の表面から内部に向かって
少しずつ成分を溶かし出すイメージ。

抽出方法によってコーヒーの味の成分と
香りの成分の出方が変わるので、
飲んだ時に差として感じられることになります。

エアロプレスで淹れたときに気になった土っぽさの成分は、
粉の奥の方に含まれているのではないかと思います。
だから、表面を撫でるように抽出するペーパードリップでは
出にくかったと予想します。

で、結論は


エアロプレスにはコクのある豆が向いていると思います。

逆に、香りに特徴あるあっさり・酸味系はドリップ向き。

おおざっぱにこんな傾向があると予想します。

もちろん、これが全てではないはずです。
以前、シナモン~ミディアムの浅めに炒った
ブラジル サントス No.2をエアロプレスで淹れたら
悪くなかったことがありました。
ドリップでは出てこなかった成分に
エアロプレスでは届いたからだと思います。
しかも、味を良くする成分だったのでしょう。

これだからコーヒーは難しい。
でも、おもしろい!

2017年11月21日火曜日

コロンビア エメラルドマウンテンを焙煎した時の特徴

エメラルドマウンテンといえば
コロンビア豆の代表的なブランドでしょうか。
缶コーヒーの商品名にも入っているので
聞いたことある人がほとんどだと思います。

そんな豆を自分でおいしく焙煎できたら
どんなに素敵なことか。
そう思って今回焙煎してみました。

開始~水分飛ばし段階

ブラジルのサントスNo.2と同じくらいの
大きさの豆なので、薄黄緑色から黄色、
薄茶色と変化するのにやや時間がかかる印象です。

1ハゼ前後

とても良い音がします。
1ハゼが終わったミディアムロースト程度では
香り、酸味、苦み、コクとも弱く、
もっと炒ってほしいと豆から言われている気がしました。

2ハゼ前後

2ハゼまで炒っても苦みが強くなり過ぎないようです。
普通は2ハゼ終了後でフルシティ~フレンチローストと
言われていますが、豆の色はシティロースト程度で
表面に油分も出ませんでした。
これは大きな特徴だと思います。

焙煎後のエイジング

一晩置いただけでは尖った(やや刺激を感じる)ような
味がしました。
1.5日でもやや引っかかりを感じる味だったので、
よく言われる焙煎後3日くらい経つと
落ち着いた味になると思います。

2017年10月2日月曜日

モカ シダモの焙煎のコツ

モカ、好きなんです。

色々巡ってモカに戻ると、
やっぱりいいなって思います。
香りが特に。

だから、自分の焙煎でモカの風味を出すのは
大きな目標になっています。

今回はモカ シダモを2回、違う手順で
焙煎してみた結果についてです。

1.使用機材など

焙煎機:アウベルクラフト製
熱源:カセットコンロ(イワタニ製)
1回の焙煎量:50g(生豆時)

2.火力一定

まずは最初から最後まで火力一定の場合。
シナモン~ミディアムローストで終えると
特徴のない味になりました。

3.火力弱→中火

水分を飛ばす過程に時間をかけるため、
1ハゼまでを強弱火として、
その後中火に強めた場合。
2と同じくシナモン~ミディアムにすると、
火力一定のときにはなかったモカの香りが
感じられました。
でも、生っぽさが残っていて味はいまいち…

今回の結論

  • モカ香を出すのに水分を低温で飛ばすのは良いかもしれない。
  • 焙煎度はミディアム~ハイローストが良さそう。

おまけ

アウベルクラフトの焙煎機もやはり
煎りムラが出ます。
今回50g単位で焙煎したのは、
少量のほうがムラが減らせると考えたから。
でも、100gのときと変わりませんでした。

2017年9月26日火曜日

焙煎前後の豆の質量変化

コーヒーの生豆は焙煎すると軽くなります。
含まれている水分が焙煎の熱で飛ぶからです。

では、どのくらい軽くなるのか?

10~20%のようです。
(シナモンローストで10%、フルシティローストで20%)

何度か焙煎してみてわかりました。
焙煎度が深くなれば水分が多く飛んで軽くなります。

焙煎後の豆として欲しい質量がわかっていれば、
減る分を見越して多めに焙煎します。

2017年9月3日日曜日

アウトドアコーヒーのミニマルセット



アウトドアコーヒーのミニマルスタイルを探して、
秋めいてきた朝の空気の中で一杯。

豆:エチオピア イルガチェフェG1W
ドリッパー: コーヒーバネット
ポット: THERMOS

豆は同ロットの深煎りと浅煎りのブレンド。
特徴的な酸味を和らげつつ香りが残るのでおすすめです。

家でお湯作ってサーモスで持ち出すのが楽です。
専用ポットのようには注げませんが、
アウトドアの開放感で気になりません(笑)

2017年9月2日土曜日

生豆別焙煎のポイント | エチオピア イルガチェフェ G1W


スペシャリティコーヒーの中でも人気のエチオピア イルガチェフェ。
これを焙煎してみてわかったポイントを。


  • 1ハゼが始まったら加熱を止める
  • 止めたらすぐに冷却


1ハゼで止めるのはシナモンロースト程度の
浅炒りにするためです。

飲んだがある人はよく知っていると思いますが、
この豆の特徴は香りと酸味。
引き出すにはシナモンローストが良さそうです。

これより炒りが深くなると香りがなくなり、
味も中途半端になります。

すぐに冷却するのは余熱での焙煎の進みを
できるだけ抑えるため。
これはどの焙煎度でも同じです。

難しいのは均一に煎ること。
浅炒りだとバラツキが大きいです。

2017年8月21日月曜日

焙煎のときの注意点

まず焙煎器具に関してはこちら

これで5回ほど焙煎してみて、気づいたことがあります。

『熱が安定して豆に届く環境で焙煎するのが良い』

大量のチャフ(生豆表面の薄皮が焦げて剥がれて飛ぶ)の
処理が楽なので外で煎ってたんですが、天気の悪い日に
室内で試してみたら、2/3ほどの時間で終わったんです。
しかも、わかりにくかったハゼ音も2段ともしっかりと
聞こえました。

改めて外で焙煎してみると、カセットコンロの火が
風で揺れ、熱風が自分のほうに流れてくることが
多いことがわかりました。
これってつまり、熱が豆に届いていないということ。
時間がかかるのも当然です。
しかも、煎りムラも大きいことがわかりました。

美味しいコーヒーを飲むのが目的なのに、
焙煎を適当に済ませるわけにはいきません。

外でやるなら風対策をしっかりとする。
それかチャフ対策をしっかりとして室内でやる。

これから焙煎をしてみようと考えてる人は、
豆に熱が安定して伝わる環境を作ることから
始めてみてください。


2017年8月11日金曜日

おすすめの焙煎器具

焙煎を始めました。

生豆がどんな過程でコーヒーになっていくのか、
自分で焙煎してみるとよくわかります。


こんな黄緑色の生豆が


こんがり色づいていく。

目と耳と鼻で感じながら進めていくのは
たまらないですよ。

使っているのはこちら。


アウベルクラフトの製品です。

これの良さは、焙煎を均一にする仕組みが
入っているので慣れがいらないこと。

安くはないですが、使っていれば元は取れると思いますよ。
生豆の値段は焙煎済豆のざっと半額ですから。

2017年8月4日金曜日

コーヒー産地の気候 | エチオピア イルガチェフェ

ごぶさたしてます。
コーヒーソムリエのくらちゃんです。

先日、焙煎道具を導入した話は後日に回すとして、
今回は日本でコーヒーノキを育てる方法を
改めて考え始めたことについて。

コーヒー栽培に適した環境があるのが
いわゆるコーヒーベルトです。

日本では沖縄と小笠原がぎりぎり入るかどうか。
本州で育てるなら、コーヒーベルトと
同じような条件を作ってやればよいのでは
と考えますよね。

そこで、コーヒーの原産地、エチオピアの中でも
最近すごく有名なイルガチェフェの気候は
どうなっているのか、調べてみました。

https://ja.climate-data.org/location/928311/

平均気温は20℃を少し下回るくらい。
雨季と乾季がある。
年間降水量は1525mm。

まさにうってつけの土地なんですね。

これを日本でどう再現するか。
これから考えていきたいと思います。

2017年5月26日金曜日

カップの形でコーヒーの味が変わる?

ふと思い立って、朝自宅で淹れたコーヒーを保温瓶で
職場に持っていって飲んでみました。

これで職場でもお気に入りのコーヒーを楽しめる~

と思っていたんですが、結果はいまいちでした。

自宅で飲むときとのいちばんの違いは、香り。
カップだとコーヒーが口に入る前に鼻に香りが
流れ込むんですが、保温瓶だとビンの口が狭くて
香りが十分に鼻に届かないうちに液体が
口に入ってしまうようです。

結果、違う味に感じられる。

香りが味覚に与える影響、香りに影響を与える器の
大事さを実感した日になりました。

みなさんもカップの違いで味が変わるかどうか
試してみてください。

2017年1月11日水曜日

MUJI オリジナルブレンドコーヒー

先日消耗品の買い物で入った無印良品で
ついでにコーヒーも買って試してみました。

MUJI オリジナルブレンドコーヒー

量産品のブレンドでは珍しく
ハイローストくらいの中炒り。

3種類のブレンドということで、
たぶんメインに良質な酸味の豆を
使っていると思われます。
すっきり後味で好みの味でした。

おもしろいと思ったのは、
メッシュサイズや湯温で
味の違いを体験しやすいということ。

あと、ペーパードリップと
フレンチプレスであまり差が
出ないということ。

いろんな人が集まるパーティー用に
良いかもしれません。